電子少女は高校生
「え、えと。白瀬さん、自己紹介ありがとう。席は…大神君の隣でいいかな?」
俺に確認を取ってくる先生…正直嫌だけど
「はぁ、いいですけど。」
ま、理由もなしに嫌いになるのはダメだしな…話してみてからだ
「わぁ〜〜っ!大神君って言うのね!下の名前は?」
あー、やっぱ。無理かも
この、仲良くなりましょうアピール。そーゆうのマジで無理
「大神でいい。あんたに教える義理はないしな。」
「でも〜っ、仲良くなりたいし…」
困り顔で見つめてくる白瀬
めんどくさ
「はいはい、そーですか。じゃ、仲良くなれるよう頑張ってください」
俺の言葉にしぶしぶ座る白瀬。
すると、HRの終わりを告げるチャイムが鳴る
俺が1校時の準備をしていると
「蓮ちゃーーん!!数学の教科書を私に恵んでくれー!」
息を切らしながら走ってきたのは俺の幼馴染の 夢咲晴(ゆめざき はる)
おそらく、先生が出て行ったこの瞬間を狙ってきたんだろう
「いいよ、ちょっと待ってな」
ガサガサとかばんをあさり、付箋が大量についた数学の教科書を晴の頭の上にポフッと置く
「ほい。俺、5校時だから昼食のとき返してくれればいいよ」
「うん!蓮ちゃん!ありがとう!!」
優しく微笑んだ俺に応えるように、晴は元気な笑顔で去っていった。
その後を面白くなさそうな顔で、追うように白瀬が小走りで教室を出て行った
「何もなければいいけどな」
不安を抱きながらも、俺は屋上に向かう。自分で言うのもあれだが、おれは頭が良く首席で、更に運動神経がいい、家も金持ち。授業をサボってもなんも言われない
そよそよと風が吹く中、寝ようとすると
「……です.」
ユマの小さな声が聞こえた