セーラー服と恋模様。
はじめてのキス。
私、皆瀬里華にとって、小学校の図書室は、ずっと忘れられない場所。


ある冬の日の昼休み、

その日はとても冷え込んで、当番だとストーブにあたれるからラッキー。

なんて思いながら、図書委員の当番だった私はカウンターの中に座ってた。


暖房はついているのに、先生がいない。
そして、同じ委員の男子もいない。

暖かい部屋でぽーっと天井を眺めていたら、ガラガラとドアが開いた音が聞こえた。


「セリカ、何で一人で行くんだよ!声掛けろよなー?」


でたでたー。


いい意味でも悪い意味でも、クラスのムードメーカー。

お調子者の百崎凛太。

こういうガサツなタイプは昔から苦手だ。

ちなみに、セリカはこの凛太がつけたあだ名で、凛太しか呼んでないっていう。
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