セーラー服と恋模様。
セーラー服と傘。
いや、だから何なの。

別に私、凛太のこと好きじゃないし……。

ちょっと昔、特別だっただけで。



教室に入り、芹香と別れて自分の席に座ろうとすると、凛太の仲間である習志野君が私の椅子に座っていた。
上履きのままう○こ座り……。

カバンを机の上に置いて、習志野君を見下ろす。


「ごめん。どいて下さい…」

「え?あー、はいはい。いいとこだったのにー」


さも迷惑そうな口ぶりで習志野君が椅子から下り、ふざけてた凛太も手を止めた。


「…………」

こういうの、萎えるな~~。

椅子の上を手で払おうとしたら、後ろからブルーのハンカチがにゅっと出てきた。
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