セーラー服と恋模様。
放課後。
目の前に凛太が仁王立ち。

「え、何」

ついつい警戒してしまうが、凛太はだるそうに「委員会だろ」と言う。

いや、わかってるけど。
一緒に行くの、か。

「カバンは…」

「置いてけば」

あ、凛太はカバン置いてくんだね。
……それなら、私も置いていこうか。

じゃあ、と二人で廊下に出て、指定された教室まで二人で歩く。

他のクラスの子たちがふざけてる声が聞こえてきたり、グラウンドからは野球部の掛け声が聞こえてきたり。


凛太。ホントに、背が伸びたな…。


すると、後ろから芹香の声がした。

「りぃちゃーん!ばいばい!」

「あ、芹香。ばいばーい!」

振り返って手を振ったら、凛太も同じように手を振る。
そして、ポケットに手を突っ込みながら聞いてきた。

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