セーラー服と恋模様。
「あの子、せりかっていうの?」

「うん」

「へー。まぁ、皆瀬さんは実際セリカじゃないもんな」

あ。皆瀬さんって言った…。
でも、やっぱり朝のあいさつは、私にだったんだ。


……だからって、別に、関係ないけど。

委員会はすぐに始まった。
委員の説明を受けた後、当番表をもらって帰る。
放課後と昼休みの二部に別れていて、二週間ごとにクラスが変わるようだ。

もらったプリントを片手に、たらたら歩いて教室まで戻る。

「一発目は早速来週からか。結構働かないとダメなんだな?」

凛太はプリントに顔を近づけ、スケジュールを見ている。
1学期中2回当番が巡ってくることになっている。

「そうだよね、6年の時は、もっと楽……」

凛太の顔を見上げながら、そう言いかけて口ごもった。
< 27 / 36 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop