セーラー服と恋模様。
さっき凛太と何度も触れ合った右腕にそっと触れてみる。

私は、あんなに緊張したのに、凛太はなんであんなに堂々としてるんだろう。

誰かに見られてたら、ものすごい冷やかされるはずだけど。
でも、本気でヘッドロックしてくるような奴だし、誰も疑いはしないか……。




その晩の夢に、凛太が出てきた。

雪の混じった雨の降る日。こどもっぽいウサギ柄の赤い傘を、凛太に手渡す夢。

「凛太!熱あるんだから、これ差して帰りなよ」

保健室から帰ってきてランドセルをしょって、早退する凛太に、手渡す夢……。



手渡した時の熱い手に、真冬の寒い廊下。

やけにリアルな夢だった。
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