カリスマ副社長はフィアンセを溺愛する
2人にコーヒーを淹れてテーブルに置く。

部屋を見渡す2人はキャーキャー騒いでいる。


「心菜は大丈夫なの?」


鈴乃が突然真面目な質問をしてきて小さく頷く。

特に会社でもマンションでも何もない。


「大丈夫。」

「それにしても…………あの社内メールは何?」


少し怒った口調で話すのは鈴乃だ。


「妬みでしょ。副社長の婚約者の上、賢とラブラブな所を見せられたらね。」

「ラブラブじゃないし。」

「心菜は違っても、賢を狙ってる女にとっても目障り。」


結衣がコーヒーに口をつける姿を見つめる。

視線が交わる。


「本当に賢とは何もないの?」

「ない。」

「仲が良すぎでしょ。」

「うっ、だって…………。」

「気が合う友達なんだろうけど、男と女なんだよ。」

「…………。」


次々と結衣の説教が飛んでくる。

側から見たら恋人っぽいのか?

でも賢は慈英の弟だし、なんか気も合うし。


「知ってる?賢と副社長、最近徹夜続きなんだよ。」

「えっ?」

「早く解決したいんでしょ。」


最近メッセージのやり取りはしている。

会社でも副社長秘書の私は毎日会っている。
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