カリスマ副社長はフィアンセを溺愛する
週末、慈英は仕事でいない。

寂しさが積もりに積もった状態の私は助けを求めていた。


『鈴乃、結衣、週末は暇?』


そんなメッセージを送っていた。

初めて慈英に対して嫌悪感が生まれていた。


『どうかしたの?』

『泊まりに行っていい?』

『いいよ。』


一人暮らしをしている鈴乃。

無茶なお願いにもOKをくれた。


『私も行くから。』


結衣からの返事に唇を噛み締めた。

二人はやっぱり友達だ。

弱りきっている心に友情が沁みる。

どうせ慈英は一日中会社だ。

私なんていなくても…………。


『二人ともありがとう。』


今の私の心を救ってくれるのは友達だ。

あんなに愛されていると思っていたのに。

今の慈英の心が分からなくなっていた。


『マリッジブルー?』


結衣のメッセージ。

私にも分からない。

ただ逃げ出したい。

今の慈英からは逃げ出したかっただけ。


『よく分かんない。』


今の気持ちだった。
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