カリスマ副社長はフィアンセを溺愛する
静まり返る部屋に賢の声だけが響く。
私に言い聞かせるかのように、優しい声色で話し掛けてくる。
「二人の結婚式は普通のカップルと同じじゃない。」
「…………。」
「立場ある兄貴との結婚なんだから普通じゃないよね?だってホテルの支配人が取り仕切るような結婚式なんだよ?」
特別扱い。
ホテルの支配人が私達の結婚式をサポートしている。
「俺、聞いたよね?『兄貴と結婚する覚悟はあるか』って。」
「…………。」
「心菜は『覚悟はある』って答えたんだ。」
それは慈英に強く愛されてる実感があったからだ。
「その覚悟は副社長である兄貴を支える覚悟でもある。」
「…………。」
「心菜を溺愛する普段の兄貴だけじゃなくて、副社長としての兄貴も支える覚悟も含まれてるでしょ?違う?」
「違わない。」
「どちらも岬慈英なんだよ、心菜。」
どちらも岬慈英…………。
「兄貴なりに結婚式は考えてる。心菜だけに負担を掛けたくない気持ちは汲み取ってあげて。」
「私だけが楽しみにしてるんじゃないかって。」
「それはない。兄貴も絶対一緒にドレスを選びたいだろうが、結局は心菜の意見を一番に叶えたい気持ちが強いから任せてるんだと思うよ。」
私に言い聞かせるかのように、優しい声色で話し掛けてくる。
「二人の結婚式は普通のカップルと同じじゃない。」
「…………。」
「立場ある兄貴との結婚なんだから普通じゃないよね?だってホテルの支配人が取り仕切るような結婚式なんだよ?」
特別扱い。
ホテルの支配人が私達の結婚式をサポートしている。
「俺、聞いたよね?『兄貴と結婚する覚悟はあるか』って。」
「…………。」
「心菜は『覚悟はある』って答えたんだ。」
それは慈英に強く愛されてる実感があったからだ。
「その覚悟は副社長である兄貴を支える覚悟でもある。」
「…………。」
「心菜を溺愛する普段の兄貴だけじゃなくて、副社長としての兄貴も支える覚悟も含まれてるでしょ?違う?」
「違わない。」
「どちらも岬慈英なんだよ、心菜。」
どちらも岬慈英…………。
「兄貴なりに結婚式は考えてる。心菜だけに負担を掛けたくない気持ちは汲み取ってあげて。」
「私だけが楽しみにしてるんじゃないかって。」
「それはない。兄貴も絶対一緒にドレスを選びたいだろうが、結局は心菜の意見を一番に叶えたい気持ちが強いから任せてるんだと思うよ。」