カリスマ副社長はフィアンセを溺愛する

結局、連休は同期で出掛ける事になった。

あの日から賢とは喧嘩中だ。

意地悪を言う賢は嫌いだ。

ずっと慈英の彼女いやフィアンセとして歓迎してくれていると思っていた。

だけど賢は釣り合わないと思っているのだろう。

大学卒業したばかりで若いし、男の経験もない私に慈英と上手くやっていける筈ないと思われている。

目の前でランチを食べる賢を睨む。

それに気づいた賢。

知らん顔でランチを食べている。


「賢、雨宮に何か言ったのか？」

「別に。少し彼氏の話をしただけ。」

「彼氏の話？」

「そう。核心を突かれて怒ってるだけだろ。」

「仲直りしとけよ。連休は出掛けるんだろ？」


悠輝の言葉に賢の視線と交わる。

睨む私を気にした様子はない。


「予定立てるか？心菜。」


笑みを浮かべる賢に腹が立つ。

女は誰もが賢を許すモノだと思ってるのか？


「結衣と立てれば？任せる。」


私なりの小さな反抗だ。