再会は突然に
だから自分たちでとったホテルも、「大方私の1人部屋ですね」とイギリスでからかわれたのが記憶に新しい。

俺も風香がいいなら泊まりたいとは思っていたが、まさか看病付きだとは思ってもいなかった。


『彼女が熱出してるから、このまま看病する。明日の朝、駅で待ち合わせにしてもらえると嬉しい』
『おや、風香さんが。それは困りましたね、どうぞ彼女の側にいてください。待ち合わせは駅で大丈夫ですので』


その後、詳しい待ち合わせ時間、仕事の打ち合わせを軽く行い、電話は終了した。

・・・さて、部屋に戻って看病しつつ俺も休むか。

照明を少し落として仕事の続きでもやろうかと思ったが、眠る彼女の邪魔はしたくない。
それに正直なところ、仕事疲れや時差もあって休みたい。

部屋に戻ると彼女は相変わらず安心しきった顔で眠っている。ただ、寝息は荒い。まだ熱があるんだろう。
タオルで汗を拭き取ってやり、小さめの音でアラームを設定した俺は、床にスペースを作り休むことにしたのだった。
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