再会は突然に
『退社後?』
『うん、会社の外で待っといて古賀さんが来たら渡す。まぁもし誰かと一緒やったら何かしら聞かれる思うけど、古賀さんが説明してくれるやろ』
『な、なるほど・・・』
『退社時間はあゆちゃんにでも聞くか』


あぁそっか、確か2、3日前に急に人事異動があって、あゆちゃんが海外事業部に異動になったんだ。
しかし、いくら海外事業部といえ一応社外の人間の退社時間など分かるのだろうか?


『風香、明日の15時ぐらいって空いてる?』


少し恵梨が黙ったかと思うと、これまた急なお誘いがやってきた。
まぁ急でも、滅多に土日に予定がない私は家のことをしたり読書したりといった感じだから空いている。

空いてるよ、と返事すると恵梨は『よかった』と嬉しそうな声をあげた。


『あゆちゃんも空いてるから、3人でお茶でもどう?昨日話せんかったこともあるし、そん時に古賀さんの退社時間聞いたらええやん』
『いくら仕事で関わりがあっても、流石に社外の人の退社時間なんて分からないんじゃないかな?』
『まぁそこんとこは聞いてみな分からんな』


そうだよね、聞いてみてもし分からなければどうするか考え直さなきゃ。
もちろん、海外事業部に突撃訪問する方法以外で。
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