再会は突然に
お誘いの話
休み明けの月曜日。
私は朝から金曜日の飲み会に参加していた同期に「古賀さんと付き合っているの？」と聞かれまくった。
数少ない女性はもちろん、男性からも。

何事かと聞けば、どうやら大希が私を送る場面ががっつり見られており、尚且つ高校の同級生という話まで広がっていたのだ。

「まるで恋人同士に見えて」と口々に言われ、そりゃあ１０年前は恋人だったしなぁと思いながらも、「付き合っていません！」と力強く否定した。あやふやな対応をすると変な噂が広がるだろうし、大希に迷惑がかかってしまう。

そう考え、あくまで高校の同級生という点を主張し、一日が過ぎ去ったのである。

そして、今に至る。


「うぅ寒い・・・」


そう言いながら、私は夜の寒空の下立っていた。
１１月中旬にもなると、マフラーが必要になってくるぐらい風が冷たく、体の芯から冷えてくる。


「やっぱり早い目に出るんじゃなかった・・・」


大希にハンカチを返す日だが、当然残業はなく、１７時半には会社を出た私は知人に会うという恵梨を見送り、駅周辺の本屋や雑貨屋で時間を潰していたが、もし大希とすれ違ったらと思い、早い目に会社前で待つことにして、１９時半には今の場所に着いていた。
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