再会は突然に
以前付き合っていた時の連絡先は自然消滅した時期辺りに、消してしまい分からない。

昨日は昨日で、大希に振り回され、連絡先なんて聞けるわけなかった・・・。しかも最後があんな微妙な空気だったし。

溜め息しか出ない。


「あれ？君は確か昨日の・・・」


後ろから聞こえた男性の声に、バッと振り返ると少し驚いた顔の外国人男性が立っていた。

あれ、この人どこかで見たことがある。確か、昨日会社の前で大希に話しかけた人だ。


「あ、昨日は古賀さんをお借りしてごめんなさい」
「あぁ問題ないですよ、珍しく彼が女性と一緒にいたので驚きましたが」
「そうなんですか？」
「ええ」


そう言いながら、男性は私の横に座った。手にはサンドウィッチを持っていたから、今からお昼ご飯らしい。


「そういえばお名前をお伺いしていませんでしたね。僕のことはエドワードとお呼びください」


エドワードさんのキラキラとした笑顔に、思わず意気込んでしまうが、恵梨が臆せず名前を言い、その流れに乗って名前を告げた。
< 53 / 112 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop