再会は突然に
まぁ整理って言っても、出来っこないんだけどね・・・ただ、整理したいと言いながら逃げているだけなのだから。

リラックスタイムでもあるお風呂に入ってもモヤモヤは変わらず私の中にいて、髪の毛を拭く気力もわかずベッドにダイブしてみる。
あぁこれ風邪ひくやつだな、と思ったものの動く気力になれずにベッドに放り投げていたスマホをおもむろに取った。


「あっ」


思わず声が出てしまったのは、ラインの通知ががきていたから。
送り主は彼の名前で、彼からのものだと瞬時に理解した。

通知だけでは冒頭部分しか分からず、しかも見える部分はエドワードさんに教えてもらったことで、あとは開かないと分からなかった。
長押しして内容を見れないこともないが、もし既読をつけてしまったらと考えるとそこで踏みとどまる。

だって既読をつけたところで返す元気なんてあるわけもなく、今日のことを追求されていたら余計に返事出来ない。

とりあえず置いておこう。

そう決めた私は、スマホを再びベッドに放り投げて仰向けになりしばらく天井を見つめていたが、気付いた時には夢の世界に落ちていた。
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