再会は突然に
家に帰って一息ついた後、ゆかりにも連絡を入れた。

きっと仕事で忙しいだろうから電話じゃなくメッセージだけ送っておこう。

そう気遣ってメッセージを送った数分後、『ちょ、風香結婚!?』と大声のゆかりから電話がかかってきた。

珍しく慌てたようなゆかりに、『落ち着いて』と声をかけながら、あぁ恵梨も大希に送ってもらった翌日の電話越しで同じような気持ちになってたのかななんて思う。


『いやだって!そうなればいいなとは思ってたけど、まさか再会2週間でゴールインとは思わないじゃない!?』
『それは同感』
『でもまぁお互いの歳のこととか、しばらく遠距離になるって分かってるならプロポーズぐらいはするかなぁ・・・風香のことだから早とちりして心理的距離も遠ざけそうだし』


的確な意見に、「失礼な!」と思いつつも「まぁ確かにそうかも…」と納得してしまった。
私のことを安心させるために、わざわざ忙しい合間を縫ってしてくれたのかもしれない。


『まっ、あとは虫除けよね!風香って自分のことに関しては本当に鈍感だし、古賀は古賀で隠れ独占欲凄そうだし』


ズバズバ言われつつも、今までの行動を思い返すと鈍感な部分があったのかもしれない。
ただ、大希の隠れ独占欲?については、どうだろう?と思うけど。
特に感情を顔に出すタイプじゃないし、かといって行動も、強引なところはあるけど独占欲ってわけでもないし。

どちらといえば、余裕な態度で私の反応を楽しんでる・・・うん、からかわれてるもんね。
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