再会は突然に
それにこの数ヶ月の間に色々自分磨きなるものもしておこうと密かに考えている。

前回遠距離になった大学入学したての頃は、いつ会えるかも分からない漠然とした遠距離恋愛で不安ばかりだったけど今は違う。
確かに会える日は明確には分からないけど、以前と違って耐えてみせる自信がある。

自分の指で光る指輪を見つめながら、思わず笑みがこぼれる。

私、待ってるから。
笑顔で、自信いっぱいで迎えられるよう頑張るから。

どうか無事でありますように。
連絡の来ないスマホを眺めつつも、温かくてふわふわと幸せな気分に浸りながら私はゆっくりと目を閉じたのだった。



ただ、彼が言っていた「襲う」やら「愛し合う」やらの衝撃発言を思い出して、笑みを浮かべている場合ではないと一人焦った。

いやだって、結婚となればそういうことを自然の流れでするだろうし。大希は私が初めてだって知ってるけど、この焦りはそれだけで落ち着かせられるわけがない。

流石に無知なわけでもないけど、未経験過ぎてそんな状態でいざ本番に挑むのも無茶だ。
何より私の心臓が絶対持たない!

そう考えだすと一気に目が冴えて、最後は恥ずかしさで頭がショートして、ネットで色々調べるも大希とそうなるのかなぁなんて想像すると余計ショートするという悪循環に陥ってしまった。

その結果、なかなか眠りにつけず、翌日珍しく寝坊した私は恵梨に鋭く聞き取りされたのだが、そこは割愛させていただきたいと思う。
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