溺愛王子様のつくり方
一緒過ごした期間は仲良くなってからのたった一週間くらい。
それでも、今よりもいろんな表情を見せてくれてた。
「じゃあなんでうちの高校に?母校でもないのに」
教育実習は、だいたい母校にくるものだ。
でも、学くんはうちの学校の卒業生ではなかった。
「んー、復讐かな?」
「復讐……?」
「もういいだろこの話は」
聞き返したあたしにふいと顔を背ける。
「そんな……気になるよ」
「お前には関係ない話だから。忘れろ」
近づいたと思えば離れてしまう距離。
あの頃もそうだった。
同じ気持ちだと思ったのに、すぐに消えてしまった。
「でも、本当は教師になりたかったのに今こうしてることに不満があるんじゃない……んっ」
2度目のくちづけは乱暴だった。
「うるせーよ。それ以上言ったら襲うからな」
「……っ」
本当にこの話が嫌なのだろう。
あたしにはわからないお金も持ちなりの苦悩があったりするのだろうか。
いつか、あたしが彼にとってなんでも話せる存在になれたらいいのに。
いや、そうなりたいと願った。
それでも、今よりもいろんな表情を見せてくれてた。
「じゃあなんでうちの高校に?母校でもないのに」
教育実習は、だいたい母校にくるものだ。
でも、学くんはうちの学校の卒業生ではなかった。
「んー、復讐かな?」
「復讐……?」
「もういいだろこの話は」
聞き返したあたしにふいと顔を背ける。
「そんな……気になるよ」
「お前には関係ない話だから。忘れろ」
近づいたと思えば離れてしまう距離。
あの頃もそうだった。
同じ気持ちだと思ったのに、すぐに消えてしまった。
「でも、本当は教師になりたかったのに今こうしてることに不満があるんじゃない……んっ」
2度目のくちづけは乱暴だった。
「うるせーよ。それ以上言ったら襲うからな」
「……っ」
本当にこの話が嫌なのだろう。
あたしにはわからないお金も持ちなりの苦悩があったりするのだろうか。
いつか、あたしが彼にとってなんでも話せる存在になれたらいいのに。
いや、そうなりたいと願った。