溺愛王子様のつくり方
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「今日、1度も会えてないな」



月曜。
学くんの実習最後の日。

これが終われば、あたし達の関係に名前がつくという日。

学くんは、朝のホームルームにも授業にもいなかった。
いつもならいる、お昼休みの屋上にもいなかった。

ここのところ毎日、学くんと屋上でご飯を食べていたからかな。
慣れていたはずの1人も寂しく感じてしまう。



「帰りになれば……ね」



なんだか言いようのない不安がこみあげてきて、ポケットの中に入っているプリクラに手を触れる。


〝また、月曜ね〟


そうこの日は別れた。
だから、今は忙しいだけ。

放課後になれば、学くんはすべて終わる。
あたしにとってのはじめての彼氏ができるんだ。

この1週間。
学くんとしてきたたくさんのキス。
どれもが優しくて、幸せだった。

だから、あたしはこの先にも幸せが待っていると信じて疑わなかった。

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