溺愛王子様のつくり方
「ごめん。葉菜を抱いた」


「やっぱりね……」



なんとなく分かっていた。
二人でひとつの部屋にいてなにもないわけがない。

想像ついていたことだけど、やっぱりいざ言われるとショックはでかい。



「分かってた……」


「え?」


「それでもやっぱりキツいなぁー」



学くんの力が緩んだすきに、起き上がる。



「ちとせ。ごめん。その時だけだから」


「バカ。だったらあたしといてほしかった」


「ごめん。ちょっと1度きてしまったものをそのままにできなくて」


「バカ……」



わかってる。
それが男の子だってことも分かってる。



「ごめん。殴ってくれてもいいよ?でも、ちとせがこれで俺のことを嫌になろうと離さないから」



下手に出てるかと思えば、すぐに俺様っぷりを発揮してくる。



「それ、悪いと思ってるの?」


「思ってるけど、俺のもんだから」


「バカ……ほんとバカ」



そのまま、学くんな胸に飛び込む。


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