溺愛王子様のつくり方
「ほら、これ」
あたしにスマホの画面を見せてくる。
Tコーポレーションのホームページで。
そこの会社概要のところに噂の社長令嬢が映っていた。
「……っ」
〝高藤葉菜(たかふじ はな)〟
それは、昨日あたしがホテルで見た。
学くんと一緒にいた女の人だった。
「大丈夫?」
燿くんが心配そうに見る。
「昨日、この人とホテルにいた……」
「は?」
あたしの言葉に怪訝な顔になる。
「見たんだよね。二人でいるところ」
そうか、元カノってことか。
なぜ、あたしだったんだろう。
提携会社の社長令嬢。
最も結婚にふさわしい相手ではないだろうか。
なにも、あたしじゃなくて。
この人でよかったんじゃ……?
「なんでこの二人が結婚しなかったんだろう……」
「んー。二年前に女のほうが海外に行くことになって別れたとは聞いてる」
「海外……」
じゃあ、もしかしたら二人は。
嫌いになって別れたわけじゃない?
あたしにスマホの画面を見せてくる。
Tコーポレーションのホームページで。
そこの会社概要のところに噂の社長令嬢が映っていた。
「……っ」
〝高藤葉菜(たかふじ はな)〟
それは、昨日あたしがホテルで見た。
学くんと一緒にいた女の人だった。
「大丈夫?」
燿くんが心配そうに見る。
「昨日、この人とホテルにいた……」
「は?」
あたしの言葉に怪訝な顔になる。
「見たんだよね。二人でいるところ」
そうか、元カノってことか。
なぜ、あたしだったんだろう。
提携会社の社長令嬢。
最も結婚にふさわしい相手ではないだろうか。
なにも、あたしじゃなくて。
この人でよかったんじゃ……?
「なんでこの二人が結婚しなかったんだろう……」
「んー。二年前に女のほうが海外に行くことになって別れたとは聞いてる」
「海外……」
じゃあ、もしかしたら二人は。
嫌いになって別れたわけじゃない?