次期社長の溺愛が凄すぎます!
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昼休みに藤宮さんにありったけの文句と、プレゼントありがとうございますの一言を添えてメールを送信し、帰りに三島さんを捕まえて彼女が選んだお洒落居酒屋にやって来た。

店内はモダンな造りで、灯りを押さえたランプがいくつも点っている。

メニュー表のお値段はお財布に優しそうだけど、BGMにジャズとか、そんな雰囲気は慣れない。

「三島さん、こんなお店も知ってるんだ」

「連れてきてもらっただけです。主任、どうしたんですか、借りてきた猫みたいですよ」

そりゃそうでしょうとも。

工場のおっさんらのどんちゃん騒ぎしか知らないし、会社の飲み会にも滅多に誘われないから、今時の女子はこんなお店に来ているんだと感心するというか。

「……あなたはいつも歯に衣着せないよね」

呆れて三島さんを見たら、キラッキラな笑顔を返された。

「主任はいつも気にしないでいてくださるじゃありませんか。主任のその豪胆なとこって、私はかなりありがたいんですよ?」

「そうなの? というか、貶されてる気がしないでもないんだけど?」

「やだ、主任。いくら私でも、悪口なら陰で言いますよ!」

そんなことを、明るく楽しそうに言う三島さんが怖いよ。

「実際、私はあまり考えないでものを言う癖がありますから、主任の存在は本当にありがたいんです」

なんかよくわからないけど、一応は褒めてくれているらしい。
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