次期社長の溺愛が凄すぎます!
「かっこいい先輩です」

きっぱり言われて、困惑した。

……普通に褒められた。間違いなく褒められたんだろう。

正直、嬉しい。でも、その前の言動からこれって、どう反応していいものか迷う。

「あ、ありがとう……?」

戸惑いながらも返事をすると、三島さんは楽しそうな表情で頷いた。

「言っておきますけど、絶対零度の女、般若斎藤、オヤジ女は、どちらかと言えば負け犬の遠吠えですから、気にしなくても大丈夫ですよ。単に主任に一刀両断に断られた男どもが、好き勝手にのたまっているだけです。総務部内の人からはやんちゃな妹分から姉御と様々ですが、概ね尊敬されてます。何しろ先輩社員差し置いて主任になってますから、少しはやっかみもありでしょう」

三島さんは、本気で歯に衣着せないで話をふってくるんだな。

度胸があるっていうか、逆に尊敬に値するかもしれない。

「だから、気になるじゃないですか。うちの主任を、いきなり現れた本社の部長が翻弄してるんですよ。どんな馬の骨ともわからないじゃないですか」

翻弄……確かに翻弄されてるかもしれないな。

何しろ藤宮さんは、唐突に行動に移してくるから『ん?』って、思っている間に、気がつけば色んなことになってる。

それよりも……気になることがひとつある。
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