次期社長の溺愛が凄すぎます!
***
病院の駐車場に到着するなり、藤宮さんに手を繋がれて走り出す。
時間外入口から入り、警備員さんに言われるまま受付で名前を書いて、来館証を貰うなり急いで自動ドアを抜けようとして、寸前で藤宮さんの腕に阻まれた。
「麻衣子、よく見て歩け。ここは自動じゃない」
そう言って、ガラス扉を押してくれる。
「あ、ありがとうございます」
「慌てるのは理解するが、深呼吸しようか」
そう言われながら、また手を繋がれてエレベーターまでエスコートされる。
和志から聞いていた病室がある階のボタンを押し、扉が閉まって……それから繋がれた手にハッとした。
「な、なんで藤宮さんがいるのっ!?」
驚きすぎて、敬語も何もかもぶっ飛んだ私を、藤宮さんはまじまじと見つめてくる。
「……うん。麻衣子は時間が経てば経つほど、パニックになるんだな。覚えておく」
それは忘れてほしい。
いやいや、そうじゃなく、送ってくれるのはありがたかったけど、尚且つ堂々とついてくるって……。
「藤宮さん、これ以上は本当に悪いので、帰ってください」
「俺の心の平安のためにもついていくだけだから。今の麻衣子は壁に突撃していきそうで」
……ガラス扉に突撃しただけに、何も言えない。
病院の駐車場に到着するなり、藤宮さんに手を繋がれて走り出す。
時間外入口から入り、警備員さんに言われるまま受付で名前を書いて、来館証を貰うなり急いで自動ドアを抜けようとして、寸前で藤宮さんの腕に阻まれた。
「麻衣子、よく見て歩け。ここは自動じゃない」
そう言って、ガラス扉を押してくれる。
「あ、ありがとうございます」
「慌てるのは理解するが、深呼吸しようか」
そう言われながら、また手を繋がれてエレベーターまでエスコートされる。
和志から聞いていた病室がある階のボタンを押し、扉が閉まって……それから繋がれた手にハッとした。
「な、なんで藤宮さんがいるのっ!?」
驚きすぎて、敬語も何もかもぶっ飛んだ私を、藤宮さんはまじまじと見つめてくる。
「……うん。麻衣子は時間が経てば経つほど、パニックになるんだな。覚えておく」
それは忘れてほしい。
いやいや、そうじゃなく、送ってくれるのはありがたかったけど、尚且つ堂々とついてくるって……。
「藤宮さん、これ以上は本当に悪いので、帰ってください」
「俺の心の平安のためにもついていくだけだから。今の麻衣子は壁に突撃していきそうで」
……ガラス扉に突撃しただけに、何も言えない。