次期社長の溺愛が凄すぎます!
ナースステーションを通り過ぎる時に、ぺこりと頭を下げる。
終了間際のギリギリの時間だからか、人もいないエレベーターに乗った。
「麻衣子。今日は電車か?」
「そりゃそうですよ。免許はあっても、車持ってません。藤宮さんは車ですか?」
「駐車場に停めてある。ところで明日は土曜日だな」
「そうですねー……」
何かを言いたそうな表情の藤宮さんに気がついて、彼を見上げる
「何かありましたか? 父がおかなしなことでも言いました?」
「おかしなことか。麻衣子が小さな頃の、エピソードを聞いたかな。おかしかったと言えばおかしかったが、ちょっと怖かった」
そんなことは聞いていない。
というか父さんは、何を藤宮さんにチクったんだ。
無事に退院したら、絶対に締め上げてやるから。
剣呑なことを考えて、眉間にしわを寄せた私の顔を見ながら、藤宮さんはふっと笑う。
「明日は土曜だ。少しくらいは夜更かししでもいいだろう? ドライブに行かないか?」
唐突なお誘いに、眉を上げた。
「ドライブが好きなんですか?」
「高速をただ流しているだけでも好きだな。夜だと昼間とは違う景色が見える」
違う景色か。最近、違う景色ばかりを見ている気がする。
藤宮さんに付き合うと、私ひとりでは行かないようなところに連れ出されるというか。
終了間際のギリギリの時間だからか、人もいないエレベーターに乗った。
「麻衣子。今日は電車か?」
「そりゃそうですよ。免許はあっても、車持ってません。藤宮さんは車ですか?」
「駐車場に停めてある。ところで明日は土曜日だな」
「そうですねー……」
何かを言いたそうな表情の藤宮さんに気がついて、彼を見上げる
「何かありましたか? 父がおかなしなことでも言いました?」
「おかしなことか。麻衣子が小さな頃の、エピソードを聞いたかな。おかしかったと言えばおかしかったが、ちょっと怖かった」
そんなことは聞いていない。
というか父さんは、何を藤宮さんにチクったんだ。
無事に退院したら、絶対に締め上げてやるから。
剣呑なことを考えて、眉間にしわを寄せた私の顔を見ながら、藤宮さんはふっと笑う。
「明日は土曜だ。少しくらいは夜更かししでもいいだろう? ドライブに行かないか?」
唐突なお誘いに、眉を上げた。
「ドライブが好きなんですか?」
「高速をただ流しているだけでも好きだな。夜だと昼間とは違う景色が見える」
違う景色か。最近、違う景色ばかりを見ている気がする。
藤宮さんに付き合うと、私ひとりでは行かないようなところに連れ出されるというか。