次期社長の溺愛が凄すぎます!
「え……! これはもしかして、僕はお邪魔虫していたのかなっ!?」

衝撃を受けている原さんに、私も衝撃を受けた。

「ちょ……原さんいてくれないと困りますから! こんな意味不明な人とご飯なんて、気詰まりですから! 会話に困りますから!」

「だって、斎藤さん、明らかに口説かれてるじゃないか。会話なんてなんとでもなるでしょう?」

「これのどこが口説いてるって言うんですか! こんな無表情で唐突に言われても不気味すぎます」

「圭一に表情がないのは昔からだよ。それでも今日は久しぶりに動いてる方」

叔父にそこまで言われる“無表情”がデフォルトの藤宮さんって、どんだけですかっ!


「……仲がよさそうで何よりだな」

低い声が割り込んできて、原さんと同時に藤宮さんを見る。

目を細めて私たちを眺めている藤宮さんの後ろに、暗雲が立ち込めていた。









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