次期社長の溺愛が凄すぎます!
だけど、嬉しくないわけがない。

「ありがとうございます」

小さく呟くようにして言うと、彼も嬉しそうに微笑んでくれる。

そうしてウェイターに切り分けられたケーキは、私と藤宮さん、そしてその場にいた皆様には小さく切り分けられて運ばれていった。


そうして口にいれたケーキはとても柔らかく、ふんわりしっとりした中に、ホイップクリームの軽やかな甘さが絶妙!

「おいしい~!」

軽く足をバタバタさせながら幸せ満喫していたら、テーブルの上にラッピングされた箱が置かれた。

「バースデープレゼントだ」

今度は全くの無表情の藤宮さんと、置かれた箱を交互に見る。

「え、え? そんなものまで用意してくれたんですか? そんな、いただけません」

「再会してから時間がなかったので、大したものじゃない。受け取ってもらえると嬉しい」

淡々としている彼から、ちょっとした緊張が伝わってきてフォークを置いた。

丁寧に包装紙を開けてみると、白いベルベットの化粧箱が出てくる。

金色でロゴが刻印されていたけど、見たことはないアルファベットの羅列に安心する。

ブランド名じゃないから、そんなにお高いものじゃないよね?

そっと箱を横にずらして開けると、シルバーの細いチェーンのペンダントが入っていた。
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