次期社長の溺愛が凄すぎます!
「ちょ……っ、笑い事じゃないんですが!」

「いや、笑い事だろ。子供じゃないんだ、おもちゃのペンダントを27歳の女性には贈らない。しかも、本物だったから怒るという女性は珍しい」

「おもちゃとは言ってないから! 今は精巧なのもあります!」

藤宮さんはしばらく笑い続け、気が済んだのか大きく息を吸った。

「すまない。笑い事ではないんだったな」

「いいだけ笑っといて、そのセリフはなんですか」

「笑ったことは謝ろう。ただ、贈ったものには謝らない。君に似合うと思ったんだ」

それは嬉しいけど困る。

「こんな高いものをもらっちゃったら、何をお返しすればいいのか悩むじゃないですか」

「悩まなくてもいい。お返しをもらおうと思ってプレゼントするわけじゃない。君が誕生日だったから、贈りたかっただけ……」

語尾が微かに震えている。まだおかしいんだろうけど、こっちはかなり真剣だ。

「本当はペンダントを返しちゃおうと思っていたんですが、それじゃあまりに失礼すぎるらしくて、何かお返しがしたいです」

「うん。返されては悲しいな。返品は不可だが……そうだな」

藤宮さんは座り直すと足を組んだ。

「来週末のパーティーに同席してくれないだろうか」

来週末のパーティー?
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