次期社長の溺愛が凄すぎます!
仕方がない、つきあってあげようじゃないか。

「お昼ごはん、おごってくれるんですか?」

『夕御飯もおごるつもりだ』

なんだかおかしくなって、クスクス笑ってしまう。

「わかりました。おつきあいします。11時でもいいですよ。そんなに時間はかかりませんから」

今はパーカーにジャージ姿だけど、シャワーはすでに浴びたし、着替えてメイクすればいいだけ。

『そんなに時間かからないか?』

「気合い入れてお洒落してほしいんですか?」

『うん』

思わず床に突っ伏した。

可愛すぎじゃないか? “うん”ってなんだ。答え方が子供みたいで、絶対に32歳男子の返事じゃない。

「わ、わかりました。少し気合い入れてお洒落します」

『笑ってるだろう……』

これが笑わずにいられるか!

とりあえず息が苦しい、息が……笑いすぎて呼吸困難になるなんて久しぶりだ。

「どこで待ち合わせしますか?」

『待ち合わせも捨てがたいが、今日はマンションまで迎えに行く』

「わかりました。そういうことで」

そして、通信を切ると立ち上がる。

お洒落してって言われたから、頑張ってみましょうか。









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