キミの取り扱い説明書~君が冷たくする理由~
少しの変化
【 琥珀side 】
あれから…俺は優愛にかなり嫌われてしまって、
話しかけても無視をされて…
正直、かなり落ち込んだ。
怒りを通り越して、泣きそうになった。
初めてだった。
俺にあんな風にハッキリ言ってくる奴は。
だから…少しだけ、嬉しかったのかもしれない。
正直に本音でぶつかってくれた彼女が…
いつの間にか俺の中で何か特別な存在に変わっていた。
"女は遊びだ"
と、言ってたけど、女で遊ぶのはもうやめた。
"イジメられる理由がある奴が悪い"
と思ってたけど、よくよく考えてみたら、
どんな理由があったとしても、
イジメる理由なんてないんじゃないかと思った。
自分を客観視してみてみると、
ダメな所ばかりが出てきた。
優愛に言われて、
気づくことができた。
きっと、あの時。
優愛に出逢ってなければ、
今の俺は存在しない。
出逢っていなければ、
ずっとあの頃のダメな俺のままだった。
だから、優愛には凄く感謝してるし、
優愛は今でも俺の大切な存在だし、好きだ。
けど、それは異性としてではなく、
きっと友達としての、だ。
けどあの…
中学3年生の時ー。