佐野くんっ…!!
「…う、もうこれ以上はムリ……」
「なんだよ三倉、全然食べてねぇじゃん」
夕食。
美味しいのはいいのだがーーー
これ完全に男性用の量だよね!?
男子校だから!?
もっと少なくしてよ……!
尋常じゃない量の料理に苦戦をしていた。
そんな私を見兼ねたのか、右隣に座っていた池田くんが横からひょいっと箸を伸ばし、残した料理を食べてくれていた。
「…あ、ありがとう」
私がお礼を言うと、彼はなんだか照れたような表情をしながら、
「…こ、こんなん当たり前だよ」
モゴモゴと呟いた。
私はとっても助かるのだがーーー
こちらを物凄いオーラを纏いながら見てくる人物が約一名。