佐野くんっ…!!
「おはよう…ございます」



私は緊張まじりに返事を返した。

先生は柔らかい笑みを浮かべ、



「今日から転校してきた三倉くんだね?教室を案内しよう。着いておいで」



ゆったりとした口調で喋り始め、私に背を向けてトコトコと歩き出した。

私も先生に着いていく。




ついた教室は、『2-B』という札が掲げられていた。

予鈴がまだ鳴っていないからか、教室内はかなりザワついていた。


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