佐野くんっ…!!
私は三井くんの目を見て聞いた。

彼は、うーん、と暫く考えたあとに、パチンっと指を鳴らして、



「俺の好きな子に似てるんだよね!」



思い出した!と言ったように目を輝かせながら答えた。



「す、好きな…子?」


「そ!名前は知らないんだけどさ、たしか佐野の弟と同じ学校に通ってーーー」



ガラッ



「…!」



ーーーと、三井くんの言葉を遮るようにして教室のドアが突然開いた。


見ると、



「「さ、佐野(くん)!」」



彼だった。


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