佐野くんっ…!!
佐野くん。

たしかに佐野くんだった。

浅見高校のーーー



って言うことは、いま目の前にいる彼はーーー!?


佐野って皆から呼ばれてたけど、一体…!?





頭の中が整理できない。


それを察したのだろうか、目の前にいた佐野くんが私のスマホを奪い取る。



「えっ、ちょっと、返してっ」



手を伸ばすが、彼の身長が高すぎて届かない。


そして、通知を見て、



「ふーん」



いかにも、気に食わない、と言ったような表情を浮かべた。



「さ、佐野くん、私、聞きたいことがあるの」



ギュッと拳を握る。



大丈夫。

聞ける。



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