佐野くんっ…!!
「あっ、アイツって…!」





浅見高校の佐野くんの事だーーー





分かっていた。

けど、それを口にするのは何だか負けたような気がして嫌だった。


佐野くんは、急にベッドに寝転んでいる私に近付き、



ピトッ



「…っ!?!?!?」



私の額に自分の額をくっつけ合わせてきた。





な、なんで、、、何してんの!?





頭の中が真っ白になる。

佐野くんは、ふぅ、と息をつき、



「顔は赤いけど、そこまで熱は無さそうだな」



言葉にできないような至近距離でそう呟いた。


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