佐野くんっ…!!
健人くんは少し恥ずかしそうに、髪をクシャッとやりながら、



「と、泊まってけ」


「…っ!」



電撃が走った。

ゾクッとするような。



「え、え…。でも…」



戸惑う私に、



「安心しろ。…健太のことが好きなんだろ?」


「…っ!!」


「……人のモノには手ぇ出さねぇよ」



健人くんは目を逸らし、言った。







結局その晩、私は初恋の人・佐野健太くんの双子の兄・佐野健人くんの家に泊まることになったのだ。



< 51 / 117 >

この作品をシェア

pagetop