佐野くんっ…!!
性格は違うとしても、やっぱり双子なだけあって、姿かたちは佐野健太くんのようでーーー



どうしても、彼に重ねてしまう。





揺れる電車の中。

鷹塚学園の制服を着た生徒達何人かと乗り合わせた。


駅に着き、教室に行くまでも健人くんはずっと私の横にいてくれた。





なんか、まるでーーー





「ボディーガードみたいだな!」


「…っ!」


「っはよーす!」



教室に入ったの同時に、クラスメイトが健人くんに向かって声をかけた。



ボディーガード、と呼ばれたのがよっぽど気に喰わなかったのだろうか、



「るせぇ…ガキ」



クラスメイトの頭をグリグリと押し、自分の席へと向かっていった。


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