佐野くんっ…!!

私はそのまま健人くんの肩を借りて、スヤスヤと寝息を立てて眠りについた。






そしてここからは、私が寝たあとの話。


私が寝ているのを発見した三井くんが健人くんの肩を後から叩いた。



「…なんだお前」



急に不機嫌になる健人くん。

三井くんは私の寝顔を見て、顔を紅潮させているようだ。



「お願いだから帰りは俺の隣に美怜を座らせてくれ…!」



小さな声で頼み込む。

でも健人くんは、



「やだよ」



べーっと舌を出して、



チュッ…



私の額にキスを落とした。


もちろん私はこんな出来事があったなんて知らなかったけどーーー



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