放課後は君と2人で
「藤がいなくなったらヤだぁー」
小さな頭を優しく撫でてあげた。
「かほー」
涙声であたしの名前を呼んだと思ったら涙でイッパイの顔をあげてきた。
「藤が、藤が…藤が、居なくなったらその時はイッパイ慰めてね」
「うん、うん。
イッパイ慰めてあげるよ」
「ありがと」
そう言って再びあたしの胸に顔を埋めて、今度は静かに泣いている。
如月さんと付き合ってからの梓は以前より大人っぽくなったけど…
今日の梓をみたら、
なんだか小さな子供みたいだ。
たぶん如月さんが機嫌の悪かった理由は簡単。
ただ平本先生にヤキモチ焼いただけだと思う。
如月さんはもっと梓に頼ってほしかったんだ。
…………ってあたしの推測だけどね。
何も言わずに頭を撫でていたら、梓が静かになっていた。
ちょっと体から離してみたら…
「寝てる…」