放課後は君と2人で



スースーと静かに寝息をたててあたしの胸の中で気持ちよさそうに寝ている。


全く…


大人っぽくなったり、子供っぽくなったり…


「忙しいんだから」


可愛い顔して寝ている梓を見ていると自然と笑顔になってしまう。



「秋元ー、月岡ー」


「シーッ」


バンッと勢いよくドアを開けて平本先生が入ってきた。


そんなに大きな音を出したら梓が起きちゃう。


「何が“シーッ”なんだ?」


「梓が寝ている」


「やっぱり泣いたか」


『やっぱり泣いたか』って…


平本先生は元から梓が泣くことが分かっていたの?



「ほら、これでも目に当てておいてやれ」


どこから出てきたのか分からないけど…
平本先生から濡れタオルを受けとって梓の目に当ててあげた。



「先生…授業は?」


「今プリントやらせている」


「そうなんだ…」




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