放課後は君と2人で




結局、プリントはやっていないので、今日、月曜日の分と火曜日の分を提出する。

本当は朝に提出しなきゃいけないんだけど……。

当然、家で机に向かってもできなかった。

なので休み時間に梓に手伝ってもらって、放課後提出するようにした。


「はい、できたよー」


「あー、マジ助かった!
ありがとう梓」


「どう致しまして。
それで、本の整理って何をやるの?」


あたしは3日分のプリントを梓に頼んで仕上げてもらった。

これで提出できる!


今は誰もいない教室で梓と2人きり。
他の人は委員会で半分くらいがいない。
残りは下校したのか部活に行ったかの、どちらか。

あたしも梓も委員会も部活には所属していないから放課後は空いている。



「なんだか……。
よく分からないんだよね。

昨日はただあたしは重い本を運んだだけで“蒼衣”って人は本を分けているだけで……」


そう。
あたしは昨日は結局、なぜ本を別けているか聞けなかった。

平本先生がジャマするからー!


「ねぇ、梓は一緒に暮らしている人とどんな感じなの?」


「えっ、夏帆…… 話がズレテルよ」


「いいじゃん、教えて」





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