放課後は君と2人で
「2人ともどうしたの?」
「福島先輩いますか?」
「先生に呼び出されてどこかに行ったけど…」
蒼衣先輩を目の前にしてしまうと上手く声を出すことが出来ない。
「どれくらいで戻ってきますか?」
「なんか直接食堂に向かうとか言っていたから教室にはもう来ないと思う。
あいつに用事なら食堂で捕まえた方が早いと思う」
いないんだ…
もしかして避けられているのかな?
「一緒に食堂いく?」
蒼衣先輩からのお誘い。
でも…
「いえ、大丈夫です。
これから梓と食堂行ってみます」
「そっ?
秋元さんが来たこと伝えておくよ」
「お願いします」
たった数分だけど…
蒼衣先輩との時間が懐かしい。
数日前は毎日一緒だったからな…
あの頃はあの時間は当たり前だと思っていた。
あの時間が今は恋しい。