放課後は君と2人で
蒼衣先輩は友達の元へ…
あたしたちは食堂へ…
あたしと蒼衣先輩の距離がどんどん離れていく。
―――もっと一緒にいたい。
あたしの気持ちを蒼衣先輩がすべて支配している。
永遠の別れではないのに…久しぶりに会ったせいで涙が込み上げてきそう。
でもここで泣くわけにいかない。
梓が隣にいる今、あたしの気持ちを知らない梓はあたしが泣いたら驚くに決まっている。
早く梓にも話さなきゃいけないと思うけど…
話ずらい。
梓には福島先輩の時、沢山助けてもらった。
それにあたしと福島先輩が付き合い始めたと話したときに自分の事のように喜んでくれた。
そんな梓に『他に好きな人がいる』と話したら…
梓はあたしと友達といてくれるのかな?
「夏帆?」
「な、何?」
「泣きそうな顔しているよ?
福島先輩は食堂に居るって」