放課後は君と2人で



あたしが泣きそうな顔をしていたから安心させようとしてくれたんだ。


ホンッとうに梓は優しい。


あたしにはもったいない友達。


「ありがと、大丈夫だよ」


「うん」



食堂は隣の校舎にある。


食堂に近づくにつれてガヤガヤうるさくなる。


「やっぱり多いねぇ~」


人が沢山いて福島先輩がいるかどうかわからない。


一通り回ってみたけど…


「いない、ね」


「うん」



食堂へ行っても福島先輩はいなかった。


「見つかった?」



蒼衣先輩がお昼を持って近づいてきた。


今日のお昼はカレーみたい。



「あいつまだみたいで席取っておくってって言ったくせにまだ来てないんだ」


「そうだったんですか…」


「メールでも送っておきな。

2人とも昼食べなきゃ授業間に合わなくなるよ」




< 178 / 230 >

この作品をシェア

pagetop