放課後は君と2人で



如月さんを叩いていたと思う…



『あんたのような半端なやつに梓なんかあげない』って言っていたかも。


考えてみても…笑える。


梓が寂しい思いをしなくて幸せならあたしはそれでいい。



「夏帆は大切な友達」


そう言ってあたしの左手をギュッと握ってきた。


小さな手から感じる力強さ。



「あたしも梓は大切な友達だからね」


梓の小さな手が折れそうなくらい力強く握り返した。


梓はあたしにとってかけがえのない存在。



「夏帆、大好きっ」


また言っているよ。


如月さんが『大好き』だなんて言っているのを聞いたら…


ヤキモチ焼いちゃうよ?



「あたしも梓、大好き」


何でも言い合える友達って…


いいな。




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