放課後は君と2人で
福島先輩から、言ってくれた。
「夏帆が言いたい事は大体分かっている。
でも、俺に先に話させて」
「どうぞ」
やっぱり福島先輩は気づいていたんだ。
それでもあたしと付き合っていた…
あたしがもって早く気づいていれば…
「最近全然連絡しなかっただろ?」
「はい」
「その間、マジで色々考えたんだ。
夏帆のこと」
「あたしも、ずっと福島先輩の事を考えていました。
どうして返信がこないのかって」
「それはありがと。
俺と夏帆の最初の出会いって覚えている?」
「春頃の放課後ですよね」
「覚えていたんだ」
忘れるわけがない。
あたしと福島先輩の出会いは入学して間もない頃だった。
まだ慣れない制服を着て、中学生のような子供っぽさを残していたあの頃…
まだ梓とも仲良くなる前だったかな?