放課後は君と2人で
男の人の歩幅に合わせるのは大変。
あたしって足短いのかな?
んー…
ちょっと走っては歩き、ちょっと走っては歩きの繰り返し。
「はい、とうちゃーく。
イタッ…」
ボフッ…
先輩の背中にぶつかった。
「あ、ごめんない」
「悪い、悪い。
早かったな」
「いえ、あたしの足が短いのが悪いんですから気にしないでください」
あたしがそう言うと…
「あはははっ、君おもしろい事言うね。
普通は“気にしないでください”だけ言うのに、“足短い”って…
女の子なんだから男と女の足の長さが違うのは当たり前だから」
「ほら、行くよ」と言って、
コンコンッ
ノックした。
「失礼しまーす。
ってセンセー探したよー」
先輩は入ってすぐにお目当ての先生を見つけたのか、
ズカズカ入っていった。
あたしは「失礼しまーす…」と小さく呟きながら入った。