放課後は君と2人で
先輩が梓をどう思っていようとあたしには関係ないはずなのに…
なのに…
聞いてしまった。
「月岡さんは俺の“兄貴”の知り合いの彼女」
兄貴…
「先輩ってお兄さんいたんですか?」
「1人ね。
すっげー性格悪いけど」
お兄さんって性格悪いんだ…
なんだか蒼衣先輩からそのお兄さんって全然想像出来ないな。
「蒼衣先輩は如月さんの事知っているんですか?」
「何度か会った事あるよ」
「いいなー。
あたしも会ってみたいです」
「月岡さんに頼んでみれば?」
「仕事が忙しいみたいで…」
そうなんだよね…
如月さんってあの有名なホテルで働いているから忙しいらしいんだよね。
1回でもいいから会ってみたい。
「あ、俺が月岡さん彼氏知っている事黙っていてくれる?
ちょっとバレると困るから」
「わかりました!」