放課後は君と2人で
ニンジンかー。
甘くて美味しいのに…
「あいつ“ハンバーグ食いてー”って騒いでた」
「ハンバーグ!!」
「あと“夏帆が弁当作ってくれる”ってずっと浮かれていた。
結構楽しみにしているいたいだから、さっさと本見て作ってやって」
あー、だからか…
蒼衣先輩がどうしてお弁当の事を知っているのかずっと気になっていた。
けど福島先輩が話していただなんて…
これは気合い入れて作らなきゃ!
失敗は許されないからね♪
ハンバーグは絶対作ろう!
「頑張って作って」
「はいっ!
頑張ります!」
あたしは蒼衣先輩が見つけてくれた料理本を胸の前でギューッと抱き締めた。
明日の朝、頑張って作ってみよ。
「夏帆………」
ん?
今誰かに呼ばれたような気がして振り返って図書館の入り口を見たが…
誰もいない。
気のせいか。