放課後は君と2人で
「はぁ、はぁ、はぁ…」
ギリギリで教室に入ったあたしは息が切れている。
「夏帆、今日はいつもより遅かったね」
「お弁当、作っていたら、遅くなって…」
教室にはまだ先生が来ていなくガヤガヤしている。
ちょっとホッとした。
席につき授業の準備を始めた。
けど頭の中は福島先輩にあげるお弁当の事で頭がイッパイ。
「秋元さん」
「………」
「秋元さん」
喜んでくれるかな?
どんな顔してくれるかなー?
パコーンッ!
「イッターイ…」
「授業中ですよ。
秋元さん」
目の前には教科書を丸めて立っている平本先生…
あっちゃー
もしかして、やっちゃった?
「授業始まってました?」
「とっくに始まっていますよ。
教科書の52ページを読んでください」
福島先輩の事を考えていたら授業が始まっていることに気付かなかった。
やっちゃった…